内面磨き茶道家の田宮美紀です。

お茶とお花が好きでそれらを生かして

『抹茶カフェ』

『茶道教室』

『華道教室』を

させて頂いております

小さい時

私は物心ついたときに

父と離れて暮らしていました。

母は美容室を経営しておりました

いつも忙しくイライラすることの多い母。

顔色を伺いながら毎日を過ごす

そんな私は何をしても続かず

オルガン、そろばん、書道など、どれも中途半端でした。

茶道への魅力にひかれた

そんな中、小学校六年生の時に

母の趣味でもある、茶道の先生のお宅に伺い、

茶道に初めて触れた時に

先生の話し方、立ち振る舞い

お部屋の雰囲気、

美味しいお抹茶と美しいお菓子

穏やかな時間が流れる空間に
とても心地いい自分を発見することができました。

こんなふうに惹かれていったのは初めての記憶です。

それ以来茶道の魅力に惹かれていきました。

生活の中の茶道

もちろん学生時代に家を離れ

結婚、出産など

お稽古に通えない時期もありました。

ですが旅をして焼き物を見たり

着物の端切れで小物を作ったり

歴史の本を読む。

各地の美味しい和菓子を探しては

お抹茶を点てほっとする時間を持つ。

私の生活の中にはいつも茶道がありました。

人生の別れの茶道

人生にはいろいろな時があります

そんな時も茶道は手を差し伸べてくれました

息子がまだ小さく幼稚園にも通っていないころ

実家の母が余命半年のがんの宣告。

当時はまだ珍しかった在宅介護に切り替え

人生の最後にどう過ごしてもらうか

模索しながらの介護でした。

病院ではなく、部屋で家族とともに過ごす時間。

体調の良いとき

「元気になったら…」と

話す母の顔は病気を忘れる束の間の時。

孫の事、仕事の事、料理

そして、

共通の趣味「茶道」のこと。

闘病や介護の大変さとは裏腹に

そこにはとても穏やかな時間が流れていました。

家庭では男の子二人の母親

現在、私は男の子二人の母親です

一人は高校生。

一人はお預かりしている里子です

一緒に暮らし始めて五年の歳月が流れました。

最初は戸惑いもありました。

子ども二人の間で右往左往し、

これでいいのだろうかと悩んだ日々、

不登校という文字が何度も頭をよぎり

子どもとの向き合い方に不安を抱えながらの日々でしたが

そんな時にも私の中には茶道の学びが助けてくれました。

自分へのイライラした気持ちを静める為のお茶だったり

子供とのコミュニケーションのためのお茶だったり

ちょっとお茶を飲まない?と声をかけるだけで

いつもはぎこちない時間が、ホッとした時間に変わりました。

少しずつ本当の家族になっていく

茶道の学びがともに過ごした年月が

本当の親子へと変えてくれました。

こころ穏やかな時間が作れるようになったのも

内面から磨く茶道の教えがとても役にたちました。

禅の言葉に支えられ

禅の言葉に慰められ励まされ、

時には内面が磨かれた様な気持になる

たった一行の言葉に

わが身を振り返り

「明日もがんばろう」と思う

茶室に一歩入り

花に癒され、

菓子に季節を感じ

窯の前に座りお茶を点てる。

バタバタと追われている日常や

全ての事から解放され

そして一服のお茶を頂く

内面から磨かれる心地よい時間。

日常が大切な日常に変化する。

茶道の魅力に惹かれ30年余り。

戦国武将たちが好んだと言われる茶の湯

刀を持たないで茶室でいただくお抹茶は

明日の命も判らない武将たちの

ほんのひと時の穏やかな時間

それは不安の時代を生きる今にも

どこか通じているような気がします。

心地よい緊張感と

穏やかな空気の中で頂く

美味しいお菓子とお抹茶。

お茶を学びながら内面を磨く

茶道の精神と言われる

「和敬清寂

   わけいせいじゃく」

 心を合わせ、敬い合い、すべてが清らかで、動じない心

心の内面を磨き、穏やかな時間を過ごす茶道を一緒に楽しんで頂けたら幸いです。

田宮 美紀