茶花とは
茶花とは
茶室に生ける花を総じて茶花と言います。
生け花の様に芸術的ではありませんが、楚々とした茶花は茶室にて季節を伝える大切な役目を担っています。
「花は野にあるように」
利休のおしえに「花は野にあるように」という言葉があります。
茶室でも自然の姿のままで生ける。野に咲いているように生ける
茶室にいる人以外で唯一の生き物である茶花は、季節を告げ、自然の息吹を感じさせてくれます。
「朝顔の逸話」
千利休の花に対する有名な逸話があります。
秀吉は、利休の屋敷の路地に美しい朝顔が咲き乱れているという噂を耳にし、朝顔の茶の湯を所望しました。当日秀吉が利休の屋敷を訪れると、庭の朝顔は一株残らず引き抜かれて、何もありません。あっけにとられながら茶室に入ると、床には見事な朝顔が一輪だけ入れてあり、これには秀吉も大いに感心したという話です。
「茶話指月集より」
利休の大胆な趣向ですが、花一輪、一種だけに集約される趣向も利休の茶の湯に対する思いを感じます。
禁花とは
自然に咲く花の中でも茶室にはふさわしくない花の事を言います。
・香りの強い花
・毒々しい色彩の花、棘や毒のある花
・名前の良くない花
千利休の作法の秘伝書と称される茶の本「南方録」には「利休禁花」が書かれています
「花入れに入れざるはちんちやうげ
深山きしみにケイトウの花
女郎花、ざくろ、かうほね、金銭花、
せいれん花を嫌い事すれ」
(沈丁花、みやまきしみに、ケイトウ、おみなえし、
ザクロ、河骨、キンセンカ、せいれんか)
ですが絶対的ではなく、亭主(おもてなしをする方)や正客(お客様)との由来があればその限りでなく、時代と共に変わるものもあるそうで、臨機応変というところでしょうか
生け花とはまた違う、自然な生け方をする茶花は、お家でもすぐに実践することが出来ます
お家のお部屋や玄関先に花を楚々と生ける、花のある暮らしは心の豊かさを感じられます。
そんな自分磨きの毎日も、素敵ですね。